【雪山登山】ゆるゆると始まりましたYOCの雪山@四阿山 by おんせん
2018年 02月 06日
ターゲットは、真田の里・上田にある四阿山(あずまやさん)。雪山登山のガイドブックにはあまり出て来ないのでマイナーなのかと思うと意外にネットのレポは多い。最初は、根子岳周回という案もあったが、このルートは入山者が少なくラッセル必至なので断念。メインルートのあずまや高原ホテルからのルートとした。
ホテルまでの道は、国道・県道は雪なし。ホテルへの取り付け道路もキレイに除雪してあり2WDスタッドレスで問題なし。
今日は寒い。車の寒暖計は、一時マイナス10度を指していた。ホテル下の駐車場からスタート。最初は別荘地の林間コースを進む。トーレスはバッチリというか、ちゃんとした道になっている。
30分程で牧場に出た。一面の雪原で超気持ちが良い。雪原の中に登山者のトレースとスキーのトレースが思い思いに付いている。快晴のなかを歩いていると、寒いどころか暑くなって来た。ダウン、手袋を脱ぐ。
目の前に四阿山山頂直下の稜線が見えている。
あっという間に着きそうだ。牧場を過ぎると明るい樹林帯に入る。斜度は少し増して来たがユル坂に変わりはない。
▼牧場の雪原。正面右手が四阿山山頂直下の稜線。山頂は見えない。
▼おんせんのポーズは、暑くて手袋取っちゃったの図。
ユル坂なのであまり高度が稼げず、この樹林帯が結構長い。近い山頂は遠く、遠い山頂は近いのが登山あるあるだ。とはいえ2時間半で山頂に続く稜線に到着。コースタイムより30分ほど早い。稜線に出ると、雲が増えてきて、日も時折陰りだし寒さが増してきた。山頂の気温はマイナス10度は超えてそう。
▼樹林帯もスカスカなので明るくて気分がいい。
▼稜線直下は、スノーモンスターがお出迎え。
最後ちょっとだけ急登を登り12時ちょうどに山頂に到着。遠くの山々には、雲がかかっていてビューは最高とは言えないが360度の展望で、大満足。北には根子岳から火打・妙高。北西には谷川岳連峰が見える。浅間山・八ヶ岳方面は雲の中だ。
▼ラスト50mの標高差を登るスモーキーさん。
▼山頂から志賀高原(横手山)方面のビュー。
トータルで5時間の登山。お昼には下山して、上田の老舗蕎麦屋「草笛」に寄ってから帰っても、渋滞なしなので15時には、橋本到着。四阿山は意外に近くて楽々登山のできるいい山です。
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さて我々の雪山登山も3シーズン目に突入。ここいらで雪山の魅力について書いてみる。
わたしが雪山を始めるまえの印象は、松濤明「風雪のビバーク」や加藤文太郎「単独行」のイメージで怖いところというものだったが、実際に初めてみると大分様子が異なっていた。
天候やコースでの差異によるリスクが夏の登山では1だとすると、冬のリスクは10倍くらい違う。そこをきちんと理解すると安全で危険のない登山が可能になる。一方でそのリスクを承知の上で自分の技術と相談しながら挑戦する楽しみもあるのが冬山登山だ。
一番のリスクは、天候。夏だと風雨が理由でルートロスすることは比較的少ないが、冬は風雪が即リスクとなる。5分もあれば地吹雪で踏み跡は消えるし、ホワイトアウトでは5m先が見えなくなってしまう。どんな簡単な山でも吹雪く可能性があれば初心者は突っ込んではダメだ。
次のリスクは、積雪による行動の制約だ。雪の状態によりとにかく行動スピードが左右される。ラッセル地獄で、目的の地点にたどり着けないということが大いにある。時間が管理が重要で、タイムアップで引き返す決断が必要。また避難小屋にたどり着いても雪に埋まっていて入口が掘り出せないということもありうる。
そして3番目のリスクは、道迷い。夏道と違って正しいトレースがないと、自分でルートを判断しないといけない。先行者の間違ったルートに引き込まれるということもありうる。
4番目5番目は誰もが恐れる滑落と雪崩リスク。常に滑落や雪崩の起きそうな地形や雪質を考えながら行動する必要がある。
まだまだありそうだけど、こうしてみると冬山はなかなかデンジャラスなところであるのは確か。一方で天候とトレースに恵まれれば安全な雪山登山は可能だ。今回の四阿山もそんな山の1つ。北八ヶ岳や谷川岳、赤城山なども比較的イージーな山だ(もちろん天候とルートによる)。
冬はとにかく空気が澄んでいて、遠くの山が夏と比較にならないくらいクリアに見える。辺り一面の雪景色はきれいだし、キュキュと雪を鳴らしながら歩く爽快感と言ったらない。なんでいままで雪山に登らなかったんだろうと後悔するくらい。さて次はどこに行こうか。
by yamaoyaji_club | 2018-02-06 21:53 | 山の話題 | Comments(3)