【YOC登山】海の日に行く後立山連峰南部大縦走 by スモーキー
2018年 07月 19日
メンバー おんせん スモーキー
場所 針ノ木大雪渓~後立山連峰南部縦走~柏原新道周回
こんにちは! スモーキーです。 局長レポートに続いて、真打ち登場の前にもう一つ。
海の日の三連休を利用して針ノ木大雪渓に行ってまいりました。
今回は2泊3日で雪渓登り、北アルプスを一望しながら後立山主稜線の南部を踏破して、2百名山の針ノ木岳および蓮華岳、爺ヶ岳の3百名山、さらにはスバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳、新越岳、石小屋沢岳と合計八座に登るというとっても贅沢な計画。また、登る針ノ木雪渓は、日本三大雪渓の一つでおんせんさん、スモーキーも一度は登ってみたいと思っていた念願のコース。場所は黒部ダムへの玄関口である長野県大町市の扇沢から入ったところにあります。
駐車場は扇沢の有料駐車場の手前にいくつか無料駐車場があるのですが、そこは三連休の初日らしく一番下の駐車スペースにどうにか止めて扇沢まで20分ほど歩くことになりました。
扇沢で登山届けを監視員に出して入念に中身を確認されてOKをもらい入山、雪渓に入るまで1時間半くらい樹林帯が蒸し暑いですが、雪渓の様子が少しづつ見えて来るのでワクワク感いっぱい。見た目にはかなりの急勾配に感じます。
雪渓に入ってから早々にアイゼンを装着して登り、雪渓で冷やされた空気が上から吹き降ろしておりとても涼しく快適でした。おんせんさんは、初めての雪渓登山を堪能してました。
▼雪渓を登るおんせん
その年の積雪量や気候にもよりますが、今回は稜線まで雪がしっかりついており、雪渓に上がったあとは小屋まで雪渓を歩くことが出来ました。コースタイムを一時間くらい短縮して、小屋に到着。急な斜面も先行者のステップもあったこともあり持参したピッケルは出すことはありませんでした。
▼最後の急登
▼針ノ木小屋
入り口には今年最大の混雑の張り紙が。二段ベット状の大部屋に放り込まれ、布団一枚に二人で最大48人一室。実際にはキャンセルがあり少し減って、ゆっくりできた人もいたようです。本日の宿泊者数を聞いたところ100人くらいでした。
この小屋からの眺望は抜群で、南側には槍、穂高連峰を中心に表銀座、裏銀座、北側には鹿島槍ヶ岳に続く稜線が一望できます。
昼食休憩を取ってから蓮華岳に向かい、雪渓の登りで結構脚を使っていたようで二人とも重い足取りで蓮華岳へは軽装で小屋から一時間くらいかけてコマクサの群生地を愛でながらゆっくり登りました。
▼山頂で初めてタイムラプスを試みる。一秒間隔でも一分の動画を作るとなると結構時間がかかりますが、時間はたっぷりあるので、のんびり撮影。出来栄えはまだまだですが結構いいかも。
▼針ノ木岳と賑わうテン場。テン場は狭い峠にあるため階段上になっており、貼れない人はかなり登ったところに張っていた。30張りくらいありました。
▼一日目の行程
▼稜線を歩く
二日目は上層は雲ひとつ無い快晴となり槍ヶ岳の朝焼けを楽しんだ後、針ノ木小屋を出発した。
一日目とは違いここから種池山荘まで稜線を縦走する行程だ。まず小屋から針ノ木岳に向けて登っていく。事前情報で得た二週間前の記録では雪渓のトラバースが2箇所、滑落注意ポイントがあった。
登っていくうちに雪渓の上部を通過すること二回。スモーキーは雪渓トラバースがなくなったと解釈したが、おんせんさんは、ここじゃないもっと上にあるはずだ、どっちが正しいか賭けようじゃないかとなった。おんせんさん、おいしいビールをご馳走様でした。そんなおしゃべりをしながら針ノ木岳山頂、今回の山行の最高峰2,820mに到着した。黒部湖をはさんで対岸に立山、剣岳がとても間近に見え、遠く富士山まで見渡せました。
針ノ木岳は小屋からピストンの軽装者もいたがここから先は縦走者の少数のみとなる。
▼これから歩く稜線(右奥が爺ヶ岳)
針ノ木岳に遮られて槍、穂高方面は見えなくなるが、この稜線は、1、2時間ごとに山頂があり、それぞれに山の違いがあって飽きない。まずスバリ岳、スバリとは「すぼまる」深い谷を意味し、スバリ沢の源流部の山ということから山名がきているらしい。沢の名前からついた山の名前は多いが、スバリとは変わった名前で一度聞いたら忘れることはなさそうだ。この山は針ノ木岳側より見るよりも、赤沢岳側から望んだ山容が岩肌が荒々しくカッコいい。
▼スバリ岳
次の赤沢岳はガラッと変わって、はい松と鉄分を含んだ赤い岩質の山、そこから先は、森林限界の境界に近
く樹林とはい松に覆われた緑の山という感じではあるが、どの山も山頂からの眺めは遮るものがなく、立山、剣岳が目の前にドーンと見えて楽しめる。
▼赤沢岳
山の稜線とは面白いもので、稜線の北側は、高山らしい涼風がほどよく全く暑さを感じないのですが、稜線から南側に数メートルでも斜面を下ると無風のカンカン照り、体感気温差はかなりあるんです。
▼逃げを容認
幸い8割がたは北側または稜線に道が付いてましたので快適でした。一つ一つをヒーコラ登り、休憩を入れると、ほぼコースタイムどおりでした。
午後2時過ぎ、種池山荘に到着。
我々も幕営も嫌いではないが、尾瀬以来ご無沙汰してしまっている。マット、シュラフ、テント、食料が増えるため、どうしても荷物が重くなるので営業小屋があるときは小屋利用が多いんです。幕営の良さはプライベートな空間と非日常感でしょうか。場所さえ確保できれば満員の小屋より快適に過ごすことができるのは間違いない。また宿泊費が安いのも人気の理由だろう。
天候も安定しており爺ヶ岳に行く時間がありそうなので、明日朝の予定を繰り上げ爺ヶ岳をピストン。この時間から登る人は我々以外には家族できていた1組だけ。爺ヶ岳中峰(ピークが3つあるんです)では独占状態でした。
小屋まで戻って結局この日は13kmくらい歩きました。
▼爺ヶ岳
▼昨日登った蓮華岳ときれいな雲
▼二日目の行程
三日目(最終日)
二日目に前倒しで爺ヶ岳もやってしまった隊は、最終日は三連休の渋滞を避けるべく下山のみとして、6時出発して8時半には駐車場に戻った。
▼鹿島槍ヶ岳
柏原新道という種池山荘の経営者の力により整備された道とのことだが、勾配もほどよく、いい道でした。樹林帯ですが随所で針ノ木雪渓の全貌や歩いた稜線が一望できるので、昨日までのことを思い返しながら楽しく下山しました。
▼宿泊した種池山荘を望む
▼三日目の行程
さて、真打ち(レース編)の登場を待ちましょう。
【データ】
▼現地までの車移動
03:30橋本 - 06:30扇沢無料駐車場
高速代(片道) 3240円
走行距離 232キロ
07:00 扇沢 - 08:30 大沢小屋 - 11:30 針ノ木峠 -12:00(昼食)~ 13:00 蓮華岳13:30 - 14:00 針ノ木峠(泊)
06:00 針ノ木峠 - 07:00 針ノ木岳 - 08:00 スバリ岳 - 10:00赤沢岳 - 11:00鳴沢岳 - 12:15 新越乗越 - 14:00種池山荘 - 15:00爺ヶ岳南峰 - 15:20爺ヶ岳中峰 - 16:00種池山荘(泊)
06:00 種池山荘 - 07:25 ケルン - 08:00 柏原新道入口 - 08:20扇沢
by yamaoyaji_club | 2018-07-19 12:45 | 山の話題 | Comments(3)
ちょっとよろけたらそのまま下まで滑落しそう。
青空がきれいでうらやましいです。
・・・私は金曜日に歯医者に行ったらその晩から発熱。土曜日の午後には平熱に戻りましたがほとんど寝ていました。出鼻をくじかれて散々な連休でした。