日時 2021年 3月 6日(土)
メンバー 局長、おんせん、スモーキー、千、隊長
コースタイム
ゲレンデトップ8:40~鐘分岐9:00~北峰10:58~南峰11:12~烏帽子コル12:14~地蔵峠13:30
今シーズンのYOC雪山第2弾は浅間山の西に連なる山塊にある湯ノ丸山を目指した。雪山初心者向けの山だが今回は一般ルートにひとひねり加えて計画を立てた。湯ノ丸スキー場のゲレンデの上から歩き始める。今日は次第に晴れてくる天気予報で、青空も見えているものの山の中腹から上はガスに包まれている。気温は高く生暖かいような空気で雪は重く湿っている。
▼カラマツ林に囲まれたゲレンデトップを出発
▼上空は青空だけど・・・
鐘の下がった分岐から、トレースを追って登山道を真っ直ぐ登れば南峰へすんなり到達できるが、今回はもっと雪山の楽しさも難しさもいっぱい味わえるルートへ。ここからは登山道を右へ外れて南峰の下の斜面を巻いていくバリエーションルートなのでトレースが薄くなる。▼登山道から外れて雪原を進んで行く
1~1.5mほど積もった雪の下は低木や笹などのブッシュ地帯なので、雪の中に見えない空洞があり踏み抜くと腿まではまってしまう。そして軟雪なのでその落とし穴から抜け出すのがまた大変。樹林の薄い辺りを狙って斜上し、今日の行程の核心部になる北峰の東側の疎林の斜面に出た。開けた斜面に出る前に弱層テスト(弱層とは積雪の中で上下の結合力が弱く雪崩の原因となる層のこと)で雪崩の危険度が低いことを確認。▼樹林帯を抜けて開けた斜面に出た
▼弱層テストの結果はOK
ここからは斜度が増すのでアイゼンを着けて、先頭を交代しながら北峰の斜面を反時計回りに回り込むように登っていく。▼斜度が増すと先頭は大変だ
順番が回ってきて先頭に立つと、見た目には分からない落とし穴を踏み抜いてはぐずぐずの雪に足を取られてもがきながら登る。ワカンを車に置いてきたことをちょっと後悔した。でも風が弱く気温も高いので、こんな日は体中で雪と戯れるのもまた楽しい。▼いきなりズボッとはまってしまう
▼何とかもがいて膝で脱出
空模様はなかなか回復せず山頂付近を覆う深いガスの中に入って遠望が利かない。それでも概ね計画通りのルートで2時間ちょっとで三角点のある北峰に到達できた。▼頑張れあともう少し
▼三角点のある北峰に到着
更に風で飛ばされて積雪の少ない頂稜をたどって最高点の南峰に登頂。ここは風が強いのですぐに烏帽子岳方面へ樹林の中を下って行く。▼風の通り道の南峰は雪が無い
樹林の中のオオカメノキの冬芽が可愛い。ウサギの耳のように突き出ているのが幼葉で、真ん中の丸いのが花芽だ。ぎゅっと縮こまって冬の寒さに耐えている。▼雪山にバルタン星人現る
▼苦難に遭っても挫けないこんな不屈の魂が欲しい途中の山腹でお昼を食べてから烏帽子岳とのコルまで下ってこの先の行動を判断。まだガスは晴れそうもないので烏帽子岳は諦めて下山することに決定した。しばらく歩くと次第に青空が覗いてきて佐久方面に雲海が広がっているのが眺められた。
▼ガスが流れて下界を覆う雲海が見えてきた
烏帽子岳に後ろ髪を引かれつつ下山。臼窪湿原の辺りまで下って振り返ると湯ノ丸山の南峰がガスの中から姿を現し、山頂からの展望に未練を残しながら地蔵峠に下った。▼振り返れば湯ノ丸山が姿を現していた
今回は展望は無かったけれどやっぱり雪山は楽しい! これからの残雪シーズンはどこの山に登ろうかな。