2023年9月25日~26日
メンバー:隊長、局長
ルートと時間:尾白川渓谷駐車場(6:00)‐竹宇駒ケ岳神社、黒戸尾根登山口(6:15)‐笹ノ平分岐点(8:15)‐ 刃渡り(10:30)‐刀利天狗(11:10)‐五合目小屋跡(12:30)‐屏風岩‐七丈小屋(13:50) 七丈小屋泊 9月26日 七丈小屋発(6:15)‐御来迎場(7:15)‐二本剣(8:00)‐甲斐駒ヶ岳山頂(8:48)(来たルートを下山) ‐七丈小屋(11:30?記録紛失 ランチ)‐七丈小屋発(12:00?)‐五合目小屋跡(12:45)‐刀利天狗‐笹ノ平(15:40)‐ 竹宇駒ケ岳神社登山口(17:25)
往路行程:8時間
登頂+復路行程:11時間10分
人生初の長時間山歩きとなりました。2日間で合計19時間10分(ほぼ20時間)
局長が南アルプス山麓に小屋を構えて20余年、行けば必ず見る甲斐駒。そして北麓から伸びる黒戸尾根。
日本三大急登に数えられる山ヤなら誰しも知っているルートだ。しかし、憧れているも高い難度に気後れしつつ時が過ぎてしまった。そこに隊長の「黒戸尾根やりますか?」との心強いお誘いに乗ったのですね。
初夏から夏にかけて訓練登山をしながら準備したのだが、8月の富士山訓練で撤退という不安を抱えての山行となりました。 どうなる事やら。隊長のリードが心強いです。
参考情報:日本三大急登
▼早朝6時、尾白川渓谷駐車場に到着。準備をしていよいよ登山開始
▼Welcome to Inferno (ジロ・デ・イタリアで有名な激坂のゾンコラン峠のメッセージ)を思い起こさせる吊り橋のゲート。これから魔境が始まる。
▼歩き始めて2時間、笹ノ平分岐点。ここまで森の急登を延々歩き、笹原の風情の良いエリアに入った。良い感じでコースタイム通り(少し早い)
▼八丁坂エリアは苔むしたしっとりとした道が続く
▼秋の風情はしっかりと訪れています(キノコの名前は分からん)
▼刃渡りに到達。眼下に日向山の雁が原、武川の里が良く見える。素晴らしい晴天のお陰で疲労感もまだ少ない。
日向山の雁が原がはるか下に見えますね
このあたりから険しいエリアに入ります。急登や岩場が続く。
▼刀利天狗。 昔からの信仰の山、修験者の山である事を実感します。
段々疲労が出てくる。既に5時間歩いているからね。
黒戸尾根は知人に聞いていた話では森の中を延々歩く、という事だったが最初の2~3時間は森の中だが、徐々に展望も開け、植生も変わり、変化の富むルートであるんですね。
▼信仰の山の風情がたっぷり。シャクナゲも季節には満開になるんでしょうね
この祠の右側の階段から険しい岩場が続く
▼五合目小屋跡を過ぎ、屏風岩エリアに入ると岩壁、チェーン、はしごの連続。結構怖いです。修験者エリアの洗礼を受ける
この区間のはしご場で局長あわやの脚攣り。疲労が蓄積、筋疲労に変な態勢ではしごに脚を掛けた瞬間に、ピキっ!
こんなことも有ろうかと持参した「芍薬甘草湯」を一服。 効きましたよ。
その後の岩も筋肉の使い方を工夫してこなす
▼歩行8時間を経てようやく七丈小屋に到着。小さいが急登のオアシスです。お約束のビールで乾杯。
夕方5時の夕食を頂き、ソロハイカーも多いため会話が無い食堂を後に早々に布団の潜る。消灯は8時です。
翌朝4時半までたっぷりと寝ました。
▼今日も晴天の予感
▼小屋で朝食をとって6:15に出発。ここからも更に厳しい急登が続く
歩き出しは昨日の疲労も残り、足取り重く、苦しい。「ゆっくり行きましょう」という背後の隊長の声が優しく聴こえる。後で隊長が白状しましたよ「あの歩き出しは身体も起きていないし辛かったなあ」
なんだ隊長も辛かったんだ、ちょっぴり安心しました。
七丈小屋から山頂まではあと少し、のイメージが崩れる。 この区間だけでも普通のしっかりした山登り1日分あるんじゃないか、という濃さです。
▼七丈小屋を出て1時間、御来迎場に到着。このあたりから岩稜が際立つ甲斐駒の険しさを感じます。
鋸岳もくっきりと山容を見せている
▼小屋を出てから約2時間。二本剣の到着。これが黒戸尾根のまさにシンボル。山岳信仰のハイライトでしょう。
▼厳しい中にも秋の風情を感じる、ナナカマド。まだ紅葉には早いかなあ
▼そして小屋から2時間30分、甲斐駒山頂にようやっと到着。いや~、長かったな~
▼若干雲が出てきたが360度の眺望を楽しみます
▼さあ、これから下山。標高差2200mを今日中に下る。頑張らねば。
▼下りは隊長のビレイに助けられ、安全に岩場を下ります。本当に助かりました。
▼その後はとにかく歩く、下る、はしご、岩場を何度もこなす。
▼五合目小屋跡の岩室をチェック。こんなデカい岩をどうやって掘ったんだろう。そして五合目小屋建設に尽力した古屋義成翁の碑もありました。
▼あとは延々と下る。とにかく長い。下って下って、七丈小屋を出てから5時間半、ようやっと下山。
さすがの隊長も疲労困憊。 お疲れさまでした。
尾白の湯で2日分の汗を流し、完了。
いやはや、長く厳しい山行が無事終了。
黒戸尾根は厳しいが変化に富んで様々な意味で濃い山なんだと学びました。
急登万歳!! 隊長ありがとう、筋肉痛もありがとう。