【秋の涸沢トレッキング】焼岳あまくみてましたの1日目 by おんせん
2013年 10月 14日
参加者 キング、スモーキー、局長、おんせん
行程(トレッキング) 1日目 中ノ湯ー焼岳ー上高地ー徳沢
2日目 徳沢ー横尾ー涸沢ー横尾ー徳沢ー上高地
日本一の紅葉スポットのひとつ北アルプス穂高連峰・涸沢カールへ。紅葉シーズンの最後の連休にYOC登山隊は出発した。ここに至るには、参加メンバーが決まらずかなりの紆余曲折がありました。最大のポイントは、9月から11月にかけて、白根三山登山やら宇都宮JCやらYOCイベントが目白押しで全部参加していたら家族崩壊にもなりかねんということです。果敢にそれらを振り切って参加してきたのがこの4名。
YOCは、自転車のクラブではないのかと、登山なんかにいそしんでいてどうなの?と、このブログを読んでいただいている関係者、ファン(?)の方々はお思いになるかもしれませんが、YOCの母体となった「山おやじ倶楽部」は、元々は登山中心の活動をしていたのです。いわば登山は、YOCの由緒正しい伝統の種目なのです!
さて前日、局長の山小屋に前泊し、朝5時に出発して松本市沢渡(さわんど)の駐車場に7時着。幸いに沢渡大橋の脇の駐車場がまだ空いていた。その先の駐車場は埋まっているいる様だったので、引き返してこの大橋駐車場に停める。ここはなかなかの穴場。帰りのお風呂併設で200円割引だし、予約で屋根付きも駐車場もとれるらしい。タクシーも呼んでくれる親切さ。
今日の行程は、明日の涸沢へのベースキャンプになる徳沢園まで。上高地ー徳沢だけではつまらないので、「焼岳を仕留めてから上高地に入りましょう」のスモーキーのひと言で焼岳をちょいとやっつけてから、上高地に入ることになりました。
焼岳は、北アルプスの仲間にいれてもらっているのかどうなのか微妙な山で、百名山ではありますが、標高は2393m(南峰)ほどで、活火山ということもあり、3000m級の穂高やら槍とは違ってちょいとお手軽ハイキングなイメージの山で、大正時代の大噴火で梓川が堰き止められ大正池ができたことで有名な山です。
7時30分、新中野湯登山口にタクシーで到着。登山開始です。天候は晴れ。予報では朝方雨が残る可能性がありましたが、不安は一層されて、なかなかの天気になりました。
▼新中ノ湯登山口からスタート。ここは8月に局長が平湯から走った峠道。
湿った樹林帯の道を1時間ほど行くと、高木地帯を過ぎ焼岳が見えてきた。「お!焼岳なんかかっこいい山じゃない」とおんせん。火山系の山は、溶岩や火成岩ゴロゴロで殺風景なイメージだったので、実際の焼岳を見ると山頂の溶岩ドームと下の樹林帯とのコントラストがとてもいい感じ。天気もいいし山頂目指して、みんな俄然元気が出てきました(大体登山は、山頂が見えると元気がでる。見えないうちは耐える時間帯)。
▼焼岳が見えて来ました。
▼ダケカンバの紅葉と焼岳。
焼岳山頂までは、3時間ほどの行程。山頂からは、穂高連峰、上高地、そして乗鞍岳が見えるはず。クマザサの急登をあと1時間で山頂だと登り始める。あれ、なんかガスって来た。景色大丈夫かな〜といいながら、高度をかせぐ。
▼斜度がきついが、開けているので気分は楽。
ようやく南峰と北峰のコルに到着したあたりでは、もう凄いガス。山頂付近から吹き出す硫黄のにおいも強烈。残念ながら焼岳さん、そうそうやさしくは迎えてくれなかったのでした。10時30分。南峰山頂に標準タイムどおり3時間で到着。
▼山頂手前の岩稜地帯。
▼北岳に続いて何にも見ないけど、やっぱり山頂は嬉しい。
▼山頂脇の硫黄ガス噴出口。
さて、気を取り直して上高地に下ろう。あとは下るだけ3時間ちょっとの行程。しかし今日の焼岳は、ここからが本番だった。山頂付近から風が強くなって来た。風速20mくらいはありそう。ガスもいつのまにか雨に変わって来た。途中の展望台も飛ばされないように先を急ぐ。レインウエアを着込んでも寒い。これは修行だ。
「焼岳厳しいじゃん。焼岳なめてました」と局長の泣きが入る。全員半泣きになりながら風が防げる樹林帯を目指す。
▼これがアルプスの稜線だったら遭難確実かも。
12時、焼岳小屋到着。40分の標準タイムのところを1時間ちょっとかかってしまった。しかし、ようやく雨も小降りになり、一息つく。
▼思い思いの昼食を取る。局長はバーナーでお湯を沸かしカップヌードル。
暴風雨修行は、ここまでで終わり。高度差30mくらいありそうなハシゴ訓練やスモーキーの高速下りトレーニングなどこなしつつ、ようやく梓川へ。途中、NHKの100名山の番組撮影隊に遭遇。1/23だったかなNHKーBSで我々の後ろ姿くらい写るかも。
▼おっとと。落ちたら只じゃすみません。
▼遠く向こうにさきほどのハシゴが見える。
上高地が近づくにつれて元気が出てくるんですが、キングの様子がどうやらおかしい。なんだかかなり疲れている様子で、歩きにやる気が感じられない。とはいえもう下まで来たら、後は徳沢までひたすら平地を歩けばいい。これがまた疲れて身体には単調で辛いんですけどね。
▼ようやく平地にやって来た。
16時30分。スタートから9時間弱で到着。当初の計画では、7時間半の行動時間だったのですが、自分たちの脚力の見通しが甘かったのと風雨のせいでこんなにかかっちゃいました。
▼上高地といえば、河童橋。
▼梓川沿いを徳沢へ。(iPhone魚眼レンズ撮影。by スモーキー)
徳沢園にテントを張る。テントは、YOCの母体である局長の山おやじ倶楽部保有の6人用テントダンロップのV6。こいつは大型テントの定番みたいで、今日だけでも3張りほど見かけた。こんな立派なテントはこのテント場でもかなりの「豪邸」と言える。
このテント総重量は、5キロほどあり、3人でテント本体、フライ、ポールと分担して持ち、あとの人は晩ご飯の食材1式とシートを持つということで対応したのです。
▼この日は徳沢園で200張りほど。涸沢では1000張りだっという情報も。
さて、今日の晩ご飯は局長特製のポトフです。じゃがいも、キャベツ、玉ねぎ、にんじん、セロリ、フランクフルト。お味はコンソメ味。寒い夜にはぴったりのメニューです。というわけでなかなか素敵な晩餐となった訳ですが、実情はそうそう美味しいだけではなく、とにかくこの日は寒かった。風も強い。食べ終わった頃には、雨も降って来た。早々に食事を終え、テントの中に。
▼美味そうでしょ。残ったのを翌日朝ご飯に食べたらさらにおいしくなっていた!
▼夕暮れのテン場。 200張。
▼全員ダウン着込んで食事。
その後、酒盛りで盛り上がったというとそうでもなく、キングは食事後気分が悪くなりトイレに駆け込みその後寝込んでしまうし、おんせんと局長は、スモーキーの徳沢ロッジでのお風呂のさそいも断り爆睡してしまいました。(信州大出身のスモーキーは、長野県各所にお友達ネットワークがあり、ここ徳沢でもロッジの支配人がお友達なんです。)
あげくの果てに、夜になるにつれて風雨が強まり、雨はいつしかみぞれと化してくるありさま。明日の涸沢はどうなるんだ。行けるのか?はたまたキングの体調はいかに?不安感いっぱいの中、夜は更けて行くのでした。(局長の2日目レポートに続く)
# by yamaoyaji_club | 2013-10-14 12:23 | 山の話題 | Comments(6)